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上手い事スイッチが切り替わらないヨー大変ダヨー。若干焦りが見え始めていますが何か。変わらず頭は痛いし呪い続行中だけれども頑張るわよーう。やる気だすわよーう。
+ + + + + + + + + + + + + + + + + + + + + + + + + + + + + + + + + + + + + + + + + + + +
少しだけ面食らった様な顔をして、その部屋の主―正式に言えば部屋だけではないが―は自分を見た。これは珍しいものを見たものだと、僅かながらに得をした気分になる。彼は様々に表情を変える様に見えがちだが、実は意外と表情に種類はないのだ。いつも同じ様な不敵で尊大な顔で、笑う。心を許したもの以外には決して見せる事の無い人間味溢れる表情を、自分は見た事がない。
「(お互い様ですけど)」
それは人の良い笑顔を貼り付けた自分と同じで、だからこそ彼の内側にあるものが大凡予想出来たりするのかもしれないと思った。
「What?もう一回言ってくれ。聞き間違ったかもしれねぇ」
「いーや。間違っちゃいないさ。俺は『お慕いしております』って言ったからね」
そう言うと彼は隻眼をちらりと室内に彷徨わせる。何かを考えている時の彼の癖だった。
「それでももう一回言うかい?」
「いや、もう結構だ」
彼が手に持った煙管を銜え、ぷかりと煙を吐き出す。それが空気に消えて行くのをぼんやり眺めていると、彼の気配が笑いを含んだものに変わるのを感じた。
「おかしいかな?」
「お前が言うとJokeにしか聞こえねぇな」
「だよね。俺そう言う事言わないもん」
目を細めて笑う彼と、呆れた様に溜息をつく自分。天気のいい昼下がりの心地良い時間。まるで言葉遊びの様なそのやり取りは、酷く穏やかだった。自分達を取り巻く全てのものを忘れてしまいたいと思える程に。だが、忘れてしまう訳にはいかなかった。此処に訪れた事も、こうして彼と話している訳も全て自分には『仕事』であるからだ。そうでなければ、此処へは来る事がないし、来ないだろう。第一理由もなく訪れたりしたら、命を落としかねない。此処はそういう場所なのだ。
「大体何で俺がこんな事言わなきゃいけない訳?」
「Ha!全くだ。そういうのはてめぇで言えって言っとけ」
「だよね~普通自分で言うよねぇ」
自分が仕える主からの、無茶な『仕事』。それはいつもの事で慣れたものではあったけれど、それにしてもこの『仕事』の内容には文句の一つも言いたかった。自分の代わりに、気持ちを伝えてきてくれ、などと。
「(やっぱりちょっと文句言ってくれば良かった)」
気持ちは伝えた―相手に言って聞かせただけだが―から、自分の仕事は終わった。犬みたいな目で帰りを待っているであろう主を思って、立ち去ろうと踵を返したその時、背後で煙管がカン、と鳴る。
「…だが、悪くねぇ…猿飛、One more」
まるで誘う様に見上げてくるその目に思わず口角が上がる。それに恐らく目の前の彼は気付いただろう。いつもの仮面の笑顔を外して、猿飛佐助はとろりと笑った。
「政宗殿をお慕いしております。攫って逃げてしまいたい程に」
その口から出たのは伝言か、それとも。
+ + + + + + + + + + + + + + + + + + + + + + + + + + + + + + + + + + + + + + + + + + + +
…新しくカテゴリーを一つ作りました。笑。やっぱり見切り発車は良くないな…ww(つーか本拠地とか調べる事多過ぎるんだけどBSR…)
げんこうもがんばる…
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少しだけ面食らった様な顔をして、その部屋の主―正式に言えば部屋だけではないが―は自分を見た。これは珍しいものを見たものだと、僅かながらに得をした気分になる。彼は様々に表情を変える様に見えがちだが、実は意外と表情に種類はないのだ。いつも同じ様な不敵で尊大な顔で、笑う。心を許したもの以外には決して見せる事の無い人間味溢れる表情を、自分は見た事がない。
「(お互い様ですけど)」
それは人の良い笑顔を貼り付けた自分と同じで、だからこそ彼の内側にあるものが大凡予想出来たりするのかもしれないと思った。
「What?もう一回言ってくれ。聞き間違ったかもしれねぇ」
「いーや。間違っちゃいないさ。俺は『お慕いしております』って言ったからね」
そう言うと彼は隻眼をちらりと室内に彷徨わせる。何かを考えている時の彼の癖だった。
「それでももう一回言うかい?」
「いや、もう結構だ」
彼が手に持った煙管を銜え、ぷかりと煙を吐き出す。それが空気に消えて行くのをぼんやり眺めていると、彼の気配が笑いを含んだものに変わるのを感じた。
「おかしいかな?」
「お前が言うとJokeにしか聞こえねぇな」
「だよね。俺そう言う事言わないもん」
目を細めて笑う彼と、呆れた様に溜息をつく自分。天気のいい昼下がりの心地良い時間。まるで言葉遊びの様なそのやり取りは、酷く穏やかだった。自分達を取り巻く全てのものを忘れてしまいたいと思える程に。だが、忘れてしまう訳にはいかなかった。此処に訪れた事も、こうして彼と話している訳も全て自分には『仕事』であるからだ。そうでなければ、此処へは来る事がないし、来ないだろう。第一理由もなく訪れたりしたら、命を落としかねない。此処はそういう場所なのだ。
「大体何で俺がこんな事言わなきゃいけない訳?」
「Ha!全くだ。そういうのはてめぇで言えって言っとけ」
「だよね~普通自分で言うよねぇ」
自分が仕える主からの、無茶な『仕事』。それはいつもの事で慣れたものではあったけれど、それにしてもこの『仕事』の内容には文句の一つも言いたかった。自分の代わりに、気持ちを伝えてきてくれ、などと。
「(やっぱりちょっと文句言ってくれば良かった)」
気持ちは伝えた―相手に言って聞かせただけだが―から、自分の仕事は終わった。犬みたいな目で帰りを待っているであろう主を思って、立ち去ろうと踵を返したその時、背後で煙管がカン、と鳴る。
「…だが、悪くねぇ…猿飛、One more」
まるで誘う様に見上げてくるその目に思わず口角が上がる。それに恐らく目の前の彼は気付いただろう。いつもの仮面の笑顔を外して、猿飛佐助はとろりと笑った。
「政宗殿をお慕いしております。攫って逃げてしまいたい程に」
その口から出たのは伝言か、それとも。
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…新しくカテゴリーを一つ作りました。笑。やっぱり見切り発車は良くないな…ww(つーか本拠地とか調べる事多過ぎるんだけどBSR…)
げんこうもがんばる…
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